息子の写真 続編

康子さんが滞在中、

息子さんの写真は

今年のしか飾らないの?と

聞いてきた。

 

今年の写真というのは

元義母が彼の誕生日に

送ってくれたもののこと。

 

これを飾れただけでも

私には「やっとこさ」で

自分のことを労って

あげたいレベルだったので、

それ以上はすぐ飾らない感じが

してた。

 

ただ、康子さんが帰った後

その言葉は心の片隅に残っていて

ほっておけないと思った。

 

祈って、どの写真を飾ると

いいか尋ねた。

 

1枚は、最後の家族旅行のときに

撮ったツーショット。

当時、私は不倫相手のことに

夢中になっていて、旅行中は

完全に上の空だった。

写真の中の私と息子はいかにも

仲良しそうに笑顔で

写っているけれど、

そういう意味で罪悪感を強く

感じる1枚。

 

2枚目は離婚する月の上旬に

(ここでもう泣けてくる)

息子から「今のうちにたくさん

ふたりで写真を撮ろう」と言われて

直後に寝室のベッドの上で撮った写真。

ふたりとも笑顔。。

 

 

3枚目は、私が家を出る当日に

近所の公園でツーショットで

撮った写真。

この写真の私が1番不自然な

笑顔をしていて気持ち悪いと

いうか奇妙。

なんでかわからないけれど

バッチリ化粧しているように見えて

まるでピエロみたい。

厚いマスクしてる。

 

この3枚を

コンビニで現像したものの

やっぱり憂鬱さに触れるから

丸一日バッグにしまいっぱなしに

なってしまった。

 

康子さんの次に

順子さんが滞在していたので、

それを飾って

彼女に1枚1枚、そのエピソードを

話して聞いてもらえたのは

とても良かったと思う。

 

写真の中の自分。

悲しみでいっぱいなのに

作り笑いで写っている自分。

そうしないではいられなかった自分。

 

今まで、こうやって

ビジュアル化して直面したことは

なかった。

 

過去の自分を赦してあげたい。

私と彼が誰なのか聖霊

思い出させてもらいたい。