ひとつ

祥子ちゃんにできないことだから

私に待ったをかけてるんじゃないか

と疑っていた時期があったことを

願わくばこれは言わないで

済みたいと思っていた

 

でも、どうにも秘密のままでは

気持ち悪くこのままでは進めないなと

思ったし、聖霊から促されているよう

に感じて、やっと本人に思い切って

打ち明けた

 

そしたら

私にそう思われていたことを

気にとめていなくて

私の妄想だと笑って

返事をしてくれたことに

思った以上の

安堵の想いがでて

そのことから自分が

思っていた以上に

恐れていたこともわかった

 

神と私との関係性が

まさに投影されていると実感した

 

その父から私の暗い秘密に対して

「何も怒ってないよ〜

あははは」と証明のひとつが

返ってきたことのように

感じて涙が出てきた

 

そして、同時に

祥子ちゃんに劣勢を与えて

彼女が惨めなんだということに

しておきたかった隠された野望

 

当の祥子ちゃんは自分自身を

全くそのように見ていなかったと

いうことが、なによりも

他でもない私から発動した

己の惨めさや哀しみに始まって

完結していることが露わに

なって泣いた

 

 

その後、胸の詰まりみたいな

ものが軽くなって

以前より祥子ちゃんに対して

開きやすくなったような

気がする

何かはっきりわからないけれど

信頼なのかもしれない

飛び込んで大丈夫なんだという

ことを感じ始めているのかも

しれない

そうだといいなと思っている