安心できる場所

ニコラスが5年前に

初めてユタで30日間

ボランティアをした時

こんなにも安全な場所が

あるのかと感激して毎日 

泣いていたんだと教えてくれた。

 

私はどうかというと

初日、2日目あたりは

シラーっとしていて冷静だった。

 

このコミュニティに特別なものを感じない、

来てみたけど日本にいる時と自分の

精神状態が変わらなくて、

意外と普通だな、と湧く。

 

 

フェイスブックでよく見る憧れ?の

LMの兄弟たちを見つけても

「あ!」とは最初に思うけれど、

挨拶してハグし終わる頃には

彼らに対する特別性が

どういうわけか消失する。

 

何もつかめなくて

物足りなささえ感じて

これは私が心を閉じてるから

だという判断も起きた。

 

 

でも、自分の心に何が起きてるか

わかろうとしなくていいんだと

兄弟に声をかけてもらえて安心した。

 

 

男女共同の宿泊施設、トイレ、

シャワールーム、鍵なしと

いう環境に思った以上の

抵抗と緊張が出る。

 

私達は男じゃない、女じゃないと

いうことをここは地でやっている

のか.....と観念した。

 

結果的に、これは私にとってとても

良くて、自分の中にあった男と女の

境界線が少し緩んだように思う。

 

もしシャワー室でハプニング的に

裸を晒したとしても、まぁ

別に何がどうなるもんでもない位に

感じるようになったのは

ありがたいことだった。

 

シラーっとしていた分、

ここにいるボランティアの人たちが

どんな気持ちで奉仕しているのか

浮き彫りになって見せてもらえて

いるように感じる。

 

どこに照準を当てているのか。

ワンマインド。

それが重要。

 

ふと職場が脳裏をよぎる。

ユタ。

職場。

ユタ。

職場。。

ユタ。。

職場。。

 

なんとなく、そこが

ボーダーレスになっていく

ような感覚があって、

 

ここにいるボランティアの兄弟たちと

同じ気持ちと目的で私も職場で

奉仕できるんじゃないか?

 

Yesと答えが返ってきた気がして、

それは私の気持ちを

明るくさせた。

 

介護士という勧めもあって

尋ねている。

ただ今すぐというガイダンスではなくて

今のところ1年はホテルで

同僚たちと密なコミュニケーションを

取ることと彼らとワンマインドで動く

訓練場になっているような気配はしてる。

 

本当にいろんなお客様が

1日200人以上来る。

 

不満があっても黙って

チェックアウトしていく

新規客よりも、

リピーターが多いため

どんなお客様が今滞在中で

過去どんなやりとりがあったか

把握しておくことが仕事の

ひとつでもあり

 

全体がちゃんと情報共有

されているかどうか

重要視されているし、

スタッフみんなの

健康状態やメンタル状態を

結構チェックされてる。

「大丈夫?問題ない?」の

声かけが頻繁で、

そこまで必要?と

イラッとするほど細かい

報連相が求められるし、

連携プレーが取れないと

すぐその結果が表れるから。

 

 

コミュニティにいて

しばらくして気がついたことは

自分の容姿について気にする

頻度が落ちた。

後半は気にする余裕さえなかった。

 

みんなとハグをした後

しばらく互いに見つめあう。

 

そのとき、ああ、

彼らは本当に人を美醜で

判断してないんだなと

すごくリラックスした。

 

一度、泣きながら鼻水ズルズル垂らして

ジェニードナーさんと至近距離で

見つめあったけど

彼女の目は私を神の子として

しか見てないことがわかって

大丈夫なんだと安心して

彼女をガン見した。。

 

 

コミュニティには鏡が

ほとんどない。

普段、いかに

「これが私だ」と強化するために

鏡を見ているのか思い当たった。