出勤最終日

 

長野リトリートなど終わって

それからしばらくしたら

じわじわ

また息子への罪悪感が

湧いてきていた。

 

9月30日。

デイサービスの最後の出勤日。

上司から許可をもらえて

関係性の深かった利用者さん達には

帰りの送迎時間際に

「実はダブルワーク先の

ホテルに戻ることになって

残念ですけれど、今日で最後なんです」と

伝えた。

寂しがられるだろうというのは

想定範囲内だったけれど、

ワッと泣き出す利用者さん達を

目の当たりにして、驚いてすごく

動揺してしまった。

 

利用者さん達を泣かせたというより

母親を泣かせてしまってるような

罪悪感。

 

さっと伝えて、その後のやりとりも

そこそこに、私情に駆られ過ぎて

全体が見えなくなっちゃいけない。

同僚達と手分けして

たくさんいる利用者さん達を

送迎車に乗せるために

玄関入り口に誘導しないといけない。

 

同僚達にとっては人手不足の中

私はその日で去るスタッフで、

来月から更に大変になるのに、

利用者さんを不穏にさせてることに

いたたまれないような気持ちに

なった。

 

背後から、もう送迎車に乗らないと

いけない泣いてた利用者さんが

私を2回くらい

大きな声で呼んでくれたけど、

「ヤバい!」と焦りを感じて

振り返らずに、他の利用者さんを

誘導した。

 

帰宅後、自分が振り返らず

呼びかけを無視してしまったことに

ものすごい後悔が湧いて涙がでた。

 

そこから、息子に繋がって

「私は、裏切った。

置いていった」という

内側の叫び声を大きく感じた。